過去問解説(運営管理)_2021年(令和3年) 第20問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(工程能力指数の計算)
  • 正答率: ★★★☆☆(計算式と基準値の理解が鍵)
  • 重要度: ★★★☆☆(品質管理の基本指標)

問題文

ある工程が規格に対して満足な状態かどうかを管理するために、この工程で生産される製品の品質特性の発生頻度を測定した。その結果、平均2.05、標準偏差0.05であった。この品質特性については、規格の中心が2.05、規格下限値が1.8、規格上限値が2.3と決められている。この調査結果から分かることに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ここで、工程能力指数は以下の式で求められるものとする。
工程能力指数 = 規格の幅 ÷(6 × 標準偏差)
また、工程能力の評価基準として 1.33 を用いるものとする。

〔解答群〕

この工程の工程能力指数は1.33を上回っているので規格値からはみ出す製品があり、十分な工程能力があるとはいえず、改善が必要である。
この工程の工程能力指数は1.33を上回っているので十分な工程能力があり、工程は満足な状態で管理されている。
この工程の工程能力指数は1.33を下回っているので規格値からはみ出す製品があり、十分な工程能力があるとはいえず、改善が必要である。
この工程の工程能力指数は1.33を下回っているので十分な工程能力があり、工程は満足な状態で管理されている。

出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:イ
    (工程能力指数が1.33を上回っており、工程は満足な状態で管理されている)

解説

与えられたデータ

  • 平均:2.05(規格中心と一致)
  • 標準偏差:0.05
  • 規格下限値:1.8
  • 規格上限値:2.3

工程能力指数(Cp)の計算

  • 規格幅 = 2.3 − 1.8 = 0.5
  • 工程能力幅 = 6 × 標準偏差 = 6 × 0.05 = 0.3
  • Cp = 0.5 ÷ 0.3 ≒ 1.67

→ 評価基準1.33を上回っているため、工程能力は十分と判断できる。

→ また、平均値が規格中心と一致しているため、工程の偏りもない。


学習のポイント

  • 工程能力指数(Cp)= 規格幅 ÷ 工程幅(6σ)
    → ばらつきが小さいほどCpは大きくなる。
  • 評価基準:Cp ≧ 1.33 で「十分な工程能力」
    → 1.00未満は要改善、1.33以上が目安。
  • 平均値と規格中心の一致も重要
    → Cpが高くても平均がズレていれば不良率が増える。
  • 工程能力の改善方法
    → 標準偏差の縮小(ばらつき低減)、工程の安定化、設備精度向上など。