難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(法制度と用語の正確な理解)
- 正答率: ★★★☆☆(常識的判断で選びやすい)
- 重要度: ★★☆☆☆(環境対応・CSRの基礎)
問題文
循環型社会形成のための事業者が取り組む施策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア
循環型サプライチェーンによって3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推進することは、新たな製品や部品・素材を加工するためのエネルギーの削減とCO2削減に寄与すると期待されている。
イ
循環型社会形成推進基本法により、自ら生産する製品等について販売後、消費者の手に渡るまで一定の責任を負う「拡大生産者責任」の一般原則が確立された。
ウ
製造段階では、使用済みの製品を回収して新しい製品の生産に活用する循環型生産システムの構築が要請されている。
エ
調達段階における企業の取り組みとして、環境負荷が少ない製品を優先的に購入するグリーン調達の推進が推奨されている。
オ
販売・流通段階では環境負荷の少ない輸配送システムの整備や販売方法の見直しに加えて、顧客を巻き込んだ販売・流通システムの構築も必要とされている。
出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解:イ
(「拡大生産者責任」は循環型社会形成推進基本法ではなく、個別法で規定される)
解説
- ア:〇
3Rの推進は資源循環・エネルギー削減・CO2削減に寄与する。循環型サプライチェーンの目的として妥当。 - イ:×
「拡大生産者責任(EPR)」は、製造者が製品の廃棄・回収・リサイクルまで責任を負う考え方だが、これは「循環型社会形成推進基本法」ではなく、容器包装リサイクル法などの個別法で具体的に規定されている。よって記述は不適切。 - ウ:〇
製造段階での使用済み製品の回収・再利用は、循環型生産システムの構築として重要な取り組み。 - エ:〇
グリーン調達は、環境負荷の少ない製品・サービスを優先的に選ぶ調達方針。企業の環境配慮行動として推奨されている。 - オ:〇
顧客を巻き込んだ販売・流通システム(例:回収型物流、リユース促進)は、循環型社会の構築に必要な視点。
学習のポイント
- 循環型社会形成推進基本法:理念法であり、具体的な義務や制度は個別法(容器包装リサイクル法など)で定められる。
- 拡大生産者責任(EPR):製造者が製品の廃棄・回収・再資源化まで責任を持つ制度。法的根拠は個別法にある。
- 3Rの実践段階:調達・製造・販売・回収など、全工程での環境配慮が求められる。
- 企業の環境対応:CSR・ESGの観点からも、循環型社会への貢献は重要な評価軸となる。