過去問解説(運営管理)_2021年(令和3年) 第23問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(法制度の趣旨・用語の整理)
  • 正答率: ★★★☆☆(選択肢の定義誤りを見抜ければ取りやすい)
  • 重要度: ★★☆☆☆(都市計画・コンパクトシティ政策の基礎)

問題文

都市再生特別措置法における立地適正化計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。

居住誘導区域を設定する際には、市町村合併の経緯や市街地形成の歴史的経緯にとらわれることなく、市町村の主要な中心部のみを区域として設定することが望ましい。
市街化調整区域とは、医療・福祉・商業等の都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導し集約することにより、これらの各種サービスの効率的な提供を図る区域である。
都市計画上の区域区分を行っていない市町村においては、その代替措置として立地適正化計画を活用することはできない。
立地適正化計画では、原則として、居住誘導区域の中に都市機能誘導区域を定める必要がある。
立地適正化計画の区域は、都市計画区域と重複してはならない。

出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:エ
    (居住誘導区域内に都市機能誘導区域を定めるのが原則)

解説

  • ア:×
    居住誘導区域は人口維持・利便性確保のために市町村が適切に設定するもので、主要中心部のみの限定が望ましいわけではない。歴史的経緯や既成市街地の構造も考慮する。
  • イ:×
    市街化調整区域は市街化を抑制する区域であり、都市機能の誘導・集約の区域ではない。記述は概念の混同。
  • ウ:×
    区域区分(市街化区域・調整区域)の有無に関わらず、立地適正化計画は策定可能。代替措置として活用できないというのは誤り。
  • エ:〇
    立地適正化計画は居住誘導区域の設定と、生活サービスを担う都市機能を誘導する都市機能誘導区域の設定が柱。原則として居住誘導区域内に都市機能誘導区域を定め、歩いて暮らせるコンパクトな都市構造を目指す。
  • オ:×
    立地適正化計画は都市計画区域と重複し得る(重ねて計画する)。重複禁止の規定はない。

学習のポイント

  • 立地適正化計画の二本柱:居住誘導区域(人の居住を維持・誘導)と都市機能誘導区域(医療・商業等の機能を誘導)。
  • コンパクト+ネットワーク:徒歩圏に生活サービスを集約し、地域間は公共交通等で結ぶ。
  • 区域区分との関係:区域区分の有無に関係なく策定可能。市街化調整区域の定義(抑制区域)と混同しない。
  • 試験対策:用語の定義を真っ先に確認し、概念の取り違え(調整区域=誘導区域など)を排除する。