過去問解説(運営管理)_2021年(令和3年) 第34問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(物流改善と指標の対応力が問われる)
  • 正答率: ★★☆☆☆(複数の改善内容と指標の理解が必要)
  • 重要度: ★★★☆☆(共同輸配送・物流効率化の実務知識)

問題文

トラック運送における共同輸配送に関する以下の【取組内容】と、取組前よりも改善が期待される【生産性指標】の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【取組内容】

取組前には、荷主Aと荷主Bそれぞれの貨物を異なるトラックに積んでも、両方のトラックに他の貨物を積載する余裕があったため、荷主Aと荷主Bの貨物を同じトラックに積み合せることにした。
取組前には、荷主Cの貨物を着地でトラックから降ろした後に帰り荷がなかったため、荷主Cの納品後に荷主Dの貨物を帰り荷として積載することにした。
取組前には、荷主Eの貨物を積載したトラックが、発地X・着地Y間を宿泊を伴いながら往復運行し、荷主Fの貨物を積載したトラックが、発地Y・着地X間を宿泊を伴いながら往復運行していた。このため、両方のトラックが発着地X・Y間の中間地点で出会い、互いの貨物を積み替えて宿泊を伴わずに輸送することにした。ただし、トラック1台に乗車するドライバーは1人とする。

【生産性指標】

実働率(トラックの運行可能な時間に占める、走行や荷役、手待ちなど実際に稼働した時間の割合)
実車率(トラックの走行距離に占める、実際に貨物を積載して走行した距離の割合)
積載率(貨物を積載して走行するトラックの最大積載量に占める、実際に積載した貨物の量の割合)

〔解答群〕

①とa  ②とb  ③とc
①とa  ②とc  ③とb
①とb  ②とc  ③とa
①とc  ②とa  ③とb
①とc  ②とb  ③とa

出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:オ
    (①とc/②とb/③とa)

解説

① 荷主A・Bの貨物を同じトラックに積み合わせ

  • 積載量の向上が目的 → 積載率(c)
    → 積載効率が上がることで、空きスペースの無駄が減る。

② 帰り荷の活用(荷主C→D)

  • 空車走行の削減 → 実車率(b)
    → 往復ともに積載することで、実際に荷物を運ぶ距離の割合が増える。

③ 中間地点で積み替え、宿泊不要に

  • ドライバーの拘束時間短縮 → 実働率(a)
    → 宿泊が不要になり、実際に稼働している時間の割合が高まる。

学習のポイント

  • 積載率(c):容積や重量に対する実際の積載量。積み合わせや積載効率改善で向上。
  • 実車率(b):走行距離のうち、荷物を積んでいる距離の割合。帰り荷活用で向上。
  • 実働率(a):拘束時間のうち、実際に作業している時間の割合。待機・宿泊削減で向上。
  • 共同輸配送の効果:積載効率・運行効率・人件費削減・環境負荷低減など多方面に及ぶ。
  • 試験対策:改善内容と指標の因果関係を整理して覚える。物流用語の定義も重要。