過去問解説(財務・会計)_2021年(令和3年) 第11問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(工事契約会計の基本)
  • 正答率: ★★★★☆(仕掛品勘定の理解があれば正答可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(建設業会計の典型論点)

問題文

建築物の設計・監理を請け負っている当社では、顧客から依頼のあった案件について建物の設計を行っている途中で、給料100,000円および出張旅費30,000円が当該案件のために費やされた。
この取引を仕訳する場合、借方科目として、最も適切なものはどれか。

役務原価
役務収益
仕入
仕掛品

出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:エ(仕掛品)


解説

  • ア:× 役務原価
    サービス業における原価計上に用いるが、本問は建設業の工事契約に該当し、仕掛品勘定を用いる。
  • イ:× 役務収益
    収益科目であり、費用の発生時に用いるものではない。
  • ウ:× 仕入
    商品売買業における勘定科目であり、建設業の工事原価には適さない。
  • エ:〇 仕掛品
    工事契約においては、工事の進行に伴って発生した原価(給料・旅費など)は「仕掛品」として資産計上する。工事完成時に収益と対応させる。

学習のポイント

  • 仕掛品勘定
    工事進行中に発生した原価を一時的に資産計上する勘定。完成時に売上原価へ振り替える。
  • 建設業会計の特徴
    商品売買業の「仕入」とは異なり、工事原価は「仕掛品」で処理する。
  • 試験対策
    「建設業=仕掛品」「サービス業=役務原価」と整理しておくと混同しにくい。