難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(資金繰り計算の応用)
- 正答率: ★★★☆☆(時系列で現金残高を追えるかがポイント)
- 重要度: ★★★★☆(キャッシュフロー管理の典型論点)
問題文
9月中に予定される取引に関する以下の資料に基づき、最低限必要な借入額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、当月中現金残高が300,000円を下回らないようにするものとする。
【資料】
- 9月1日 月初の現金有高は 400,000 円である。
- 6日 売掛金 300,000 円を現金で回収する。
- 12日 備品 1,200,000 円を購入し、代金のうち半額は現金で支払い、残額は翌月15日に支払う。
- 21日 商品を 1,400,000 円で販売する。代金は掛けとし、回収は翌月20日とする。
- 25日 給料その他の費用 500,000 円を現金で支払う。
〔解答群〕
ア
200,000 円
イ
400,000 円
ウ
700,000 円
エ
1,300,000 円
出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)
解答
正解:ウ(700,000 円)
解説
ステップ1:初期残高
- 9月1日:現金残高 400,000 円
ステップ2:6日の取引
- 売掛金回収 300,000 円 → 現金残高 700,000 円
ステップ3:12日の取引
- 備品購入 1,200,000 円のうち半額を現金支払い → 600,000 円支出
- 現金残高 700,000 − 600,000 = 100,000 円
- ただし、最低残高 300,000 円を下回るため、200,000 円不足
- よって、この時点で借入が必要
ステップ4:21日の取引
- 商品販売 1,400,000 円(掛け売り、回収は翌月) → 現金残高に影響なし
ステップ5:25日の取引
- 給料・費用支払い 500,000 円
- 借入後の残高(12日時点で 300,000 円を確保するために 200,000 円借入)= 300,000 円
- そこから 500,000 円支払い → −200,000 円不足
- よってさらに 500,000 円借入 が必要
合計借入額
- 12日:200,000 円
- 25日:500,000 円
- 合計 700,000 円
学習のポイント
- 資金繰り問題の解法
- 初期残高から時系列で現金収支を追う
- 各時点で最低残高を下回らないように調整
- 借入額を積み上げて合計する
- 試験対策
「掛け取引は現金収支に影響しない」点に注意。
最低現金残高の制約を忘れずに考慮すること。