過去問解説(経営法務)_2022年(R4年) 第1問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度:★★★☆☆(制度理解と条文知識の両方が必要)
  • 正答率:★★★☆☆(正答率50〜70%。標準的な難易度)
  • 重要度:★★★☆☆(頻出ではないが、実務理解に直結)

問題文

下表は、取締役会設置会社における株式の併合と株式の分割との比較に関する事項をまとめたものである。空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


株式の併合 株式の分割
株主の所有株式数
資本金額 変動しない
手続き 取締役会の決議

〔解答群〕

A:減少 B:増加 C:変動しない D:株主総会の特別決議
A:減少 B:増加 C:変動する D:株主総会の特別決議
A:増加 B:減少 C:変動しない D:株主総会の普通決議
A:増加 B:増加 C:変動しない D:株主総会の普通決議

出典:中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|経営法務(PDF)


解答

正解:ア
A:減少 B:増加 C:変動しない D:株主総会の特別決議


解説

  • 株式の併合:複数の株式をまとめて1株にする制度。株主の所有株式数は「減少」し、資本金額は「変動しない」。手続きは「株主総会の特別決議」が必要。
  • 株式の分割:1株を複数株に分ける制度。株主の所有株式数は「増加」し、資本金額は「変動しない」。手続きは「取締役会の決議」で足りる。

学習のポイント

  • 株式の併合は、株主の権利に重大な影響を与えるため、株主総会の特別決議が必要。
  • 株式の分割は、株主数の増加や流動性向上を目的とすることが多く、取締役会の決議で可能。
  • 資本金額は、併合・分割いずれでも「変動しない」点に注意。