難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(統計グラフの読み取り)
- 正答率: ★★★★☆(ジニ係数の基礎理解)
- 重要度: ★★★☆☆(格差と再分配の政策効果)
問題文
下図は、1990年以降の日本について、ジニ係数を使い、所得再分配政策による所得格差の改善状況の推移を示したものである。「当初所得ジニ係数」は当初所得(所得再分配前の所得)のジニ係数、「再分配所得ジニ係数」は再分配所得(所得再分配後の所得)のジニ係数、「改善度」は所得再分配によるジニ係数の改善度(%)である。
この図から分かる日本の所得格差に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a
1990年代に比べて、2000年代以降には、所得再分配前の所得格差が拡大している。
b
2010年代は、それ以前に比べて、所得再分配政策による所得格差の改善度が大きい。
c
2010年代は、所得再分配政策によって、かえって所得格差が拡大している。
〔解答群〕
ア
a:正 b:正 c:誤
イ
a:正 b:誤 c:正
ウ
a:正 b:誤 c:誤
エ
a:誤 b:正 c:誤
オ
a:誤 b:誤 c:正
出典:中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 正解:ア(a:〇/b:〇/c:×)
解説
- a:〇
当初所得ジニ係数(再分配前)は1990年代より2000年代以降で上昇傾向にあり、格差が拡大していることが読み取れる。 - b:〇
改善度(ジニ係数の差分)は2010年代にかけて上昇しており、再分配政策による格差是正効果が強まっている。 - c:×
再分配後のジニ係数は当初所得ジニ係数より常に低く、格差は縮小している。再分配によって格差が「拡大している」という記述は誤り。
学習のポイント
- ジニ係数の意味: 0に近いほど平等、1に近いほど不平等。
- 改善度の定義: (当初所得ジニ − 再分配所得ジニ)÷ 当初所得ジニ × 100(%)
- 再分配の効果: 所得税・社会保障などにより格差を縮小する政策の効果を数値で把握。