過去問解説(経済学・経済政策)_2022年(R4年) 第4問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(消費仮説の基礎)
  • 正答率: ★★★★☆(定番論点)
  • 重要度: ★★★☆☆(消費関数の理解)

問題文

絶対所得仮説によって所得と消費の関係を述べた記述として、最も適切なものはどれか。

今月は職場で臨時の特別手当が支給されたので、自分へのご褒美として、外食の回数を増やすことにした。
将来の年金が不安なので、節約して消費を抑制することにした。
職場の同僚が旅行に行くことに影響を受けて、自分も旅行に行くことにした。
新型コロナウイルスの影響で今年の所得は減りそうだが、これまでの消費習慣を変更することは困難なので、これまでどおりの消費を続けることにした。
賃上げによって給料が増えることになったが、不景気が当分続きそうなので、消費は増やさないことにした。

出典:中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 正解:ア(a:〇/b:×/c:×/d:×/e:×)

解説

  • a:〇
    絶対所得仮説(ケインズ型消費関数)は「消費は現在の所得水準に依存する」とする。臨時手当など所得増加に応じて消費を増やす行動は、この仮説に合致する。
  • b:×
    将来の不安を理由に消費を抑えるのは「ライフサイクル仮説」や「恒常所得仮説」に近い考え方であり、絶対所得仮説ではない。
  • c:×
    他人の行動に影響されるのは「相対所得仮説」(デューゼンベリー仮説)に近い。絶対所得仮説とは異なる。
  • d:×
    過去の消費習慣を維持するのは「消費の慣性」や「恒常所得仮説」に関連する。絶対所得仮説では、所得減少に応じて消費も減少するはず。
  • e:×
    不景気を理由に消費を増やさないのは「期待」や「恒常所得仮説」に基づく行動。絶対所得仮説では所得増加に応じて消費も増える。

学習のポイント

  • 絶対所得仮説: 消費は「現在の所得水準」に比例して決まる。
  • 他の仮説との違い:
    ・恒常所得仮説:消費は恒常所得(長期的平均所得)に依存。
    ・ライフサイクル仮説:一生涯の所得を考慮して消費を計画。
    ・相対所得仮説:他人との比較や社会的地位に影響される。
  • 試験対策: 選択肢に「現在の所得に応じて消費が増える」行動があれば、絶対所得仮説と判断。