過去問解説(運営管理)_2022年(令和4年) 第30問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(価格政策の基本理解)
  • 正答率: ★★★☆☆(心理的価格効果を理解していれば得点可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(小売業の価格戦略の基礎)

問題文

小売業の価格政策と特売に関する記述として、最も適切なものはどれか。

EDLP政策の場合、プライスラインは1つしか設けない。
定番価格を高く設定していても、特売を頻繁に繰り返すと顧客の内的参照価格は低下する。
特売による販売促進は、価格弾力性が低い商品ほどチラシなどで告知したときの集客効果が高い。
ハイ・ロープライシング政策では、特売時における対象商品の販売数量を最大化することで店全体の利益率が高まる。
端数価格には、買物客に安さを感じさせる心理的効果はない。

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:イ

解説

  • ア:×
    EDLP(Everyday Low Price)政策は「常に低価格」を掲げるものであり、プライスラインは複数設けることもある。1つだけというのは誤り。
  • イ:〇
    特売を頻繁に行うと、顧客は「この商品は安く買えるものだ」と認識し、通常価格に対する内的参照価格(心の中での基準価格)が低下する。結果として定番価格が高く感じられる。記述は正しい。
  • ウ:×
    特売の効果は価格弾力性が高い商品ほど大きい。価格弾力性が低い商品では効果は小さい。
  • エ:×
    ハイ・ロープライシング政策は「通常価格は高めに設定し、特売で安く提供する」方式。特売数量を最大化しても店全体の利益率が高まるとは限らない。
  • オ:×
    端数価格(例:198円、980円)は「安さを感じさせる心理的効果」がある。効果がないという記述は誤り。

学習のポイント

  • EDLP政策:常に低価格を維持する戦略。プライスラインは複数設定可能。
  • 内的参照価格:顧客が心の中で持つ基準価格。特売の頻度が高いと低下する。
  • 価格弾力性:価格変動に対する需要の反応度。高い商品ほど特売効果が大きい。
  • ハイ・ロープライシング:通常価格を高めに設定し、特売で安さを演出する戦略。
  • 端数価格:198円や980円など、安さを感じさせる心理的効果を狙った価格設定。