過去問解説(財務・会計)_2022年(令和4年) 第5問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(会計基準の基本知識)
  • 正答率: ★★★★☆(用語理解で判断できる)
  • 重要度: ★★★☆☆(固定資産の評価・減損の基礎)

問題文

貸借対照表における無形固定資産に関する記述として、最も適切なものはどれか。

受注制作のソフトウェアについても償却を行う。
人的資産は無形固定資産に含まれる。
のれんは減損処理の対象となる。
無形固定資産の償却には定額法と定率法がある。

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:ウ(のれんは減損処理の対象となる)


解説

  • ア:×
    受注制作ソフトウェアは原則「棚卸資産(販売目的)」に該当し、完成・販売時に売上原価で費用化する対象。無形固定資産として計上して償却するのは「自社利用目的のソフトウェア(長期利用)」であり、受注制作は通常償却の対象ではない。
  • イ:×
    人的資産(従業員の能力やノウハウ)は資産として認識しない。取得原価の測定可能性や支配の要件を満たさないため、無形固定資産に含まれない。
  • ウ:〇
    のれんは、将来キャッシュフローの減少が見込まれる場合に減損の対象となる。のれんは定期償却しない基準もあり、いずれにせよ減損テストによる評価が必要。
  • エ:×
    無形固定資産の償却は通常「定額法」が基本。定率法は無形資産には一般的に適用しない。耐用年数が確定できない場合は償却せず、減損テストの対象となる。

学習のポイント

  • 無形固定資産の代表例:ソフトウェア、特許権、商標権、のれん(取得のみ)。
  • 「受注制作=販売目的」は棚卸資産、「自社利用=無形固定資産」で償却。
  • 人的資産は認識しない。のれんは減損テストが重要。
  • 償却は定額法が基本。定率法は無形資産では使わないのが通常。