過去問解説(財務・会計)_2022年(令和4年) 第11問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(減価償却と会計処理方法の理解が必要)
  • 正答率: ★★★☆☆(計算過程を正しく追えるかがポイント)
  • 重要度: ★★★★☆(固定資産会計の基本論点)

問題文

当期はX5年4月1日からX6年3月31日の1年間である。決算整理前の機械勘定の残高は216,000円であるが、当期より直接控除法から間接控除法に記帳方法を変更する。この機械はX1年4月1日に取得したものであり、耐用年数10年、残存価額をゼロとする定額法により減価償却を行っている。

この機械の取得原価として、最も適切なものはどれか。

ア 216,000 円
イ 237,600 円
ウ 360,000 円
エ 432,000 円

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:


解説

  • ア:×
    216,000円は決算整理前の帳簿残高であり、取得原価ではない。
  • イ:×
    237,600円は誤った計算結果であり、取得原価ではない。
  • ウ:〇
    機械はX1年4月1日に取得し、耐用年数10年・残存価額ゼロ・定額法で償却。
    X5年度末(取得から5年経過)までに計上された減価償却累計額は:
    取得原価 ÷ 10年 × 5年 = 取得原価の半分。
    帳簿残高216,000円は「取得原価 − 減価償却累計額」。
    よって、取得原価は 216,000円 × 2 = 360,000円
  • エ:×
    432,000円は誤り。

学習のポイント

  • 直接控除法:固定資産の帳簿価額から直接減価償却費を控除する方法。
  • 間接控除法:固定資産は取得原価で計上し、減価償却累計額を別勘定で控除する方法。
  • 問題では直接控除法から間接控除法に変更するため、取得原価を復元する必要がある。
  • 定額法では「取得原価 ÷ 耐用年数」で毎期同額を償却する。