過去問解説(運営管理)_2023年(令和5年) 第8問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(PERTとクリティカルパスの理解)
  • 正答率: ★★★☆☆(ネットワークの余裕時間の見極め)
  • 重要度: ★★★★☆(プロジェクト管理の基礎)

問題文

以下は、あるプロジェクトにおけるPERT図であり、各作業の作業所要時間の予定が記載されている。この図のプロジェクトに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕

作業Cの終了時刻が2時間早くなった場合、プロジェクトの完了時刻が2時間早くなる。
作業Eの開始時刻が2時間早くなった場合、プロジェクトの完了時刻が2時間早くなる。
作業Fの作業所要時間が1時間短くなった場合、プロジェクトの完了時刻は変わらない。
作業Fの作業所要時間が2時間短くなった場合、クリティカルパスは変わらない。
作業Hの作業所要時間が2時間長くなった場合、クリティカルパスは変わらない。

出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:オ

解説

ア:×
クリティカルパス上の終点ノードと直結する作業でない限り、ある作業の終了時刻の前倒しはプロジェクト完了時刻に直結しない。Cに総余裕があれば、完了時刻は変わらない。

イ:×
開始時刻の前倒しは、後続の制約(前作業の完了や他作業の所要)に阻まれる場合があり、完了時刻の前倒しに必ずしもつながらない。

ウ:×
Fがクリティカルパス上なら、所要時間の短縮は完了時刻短縮に直結する。1時間でも余裕時間ゼロなら完了時刻は短くなる。

エ:×
Fの短縮によって、クリティカルパスが入れ替わる可能性がある。別経路の長さが同等・僅差ならパスが変化しうるため「変わらない」とは断定できない。

オ:〇
Hが非クリティカル(余裕時間あり)の作業なら、2時間延長しても余裕時間内に収まる限りクリティカルパスは変化しない。設問の前提ではこの判断が最も適切。


学習のポイント

  • クリティカルパス:最長所要時間経路。所要の増減が完了時刻に直結するのはこの経路上の作業。
  • 余裕時間(フロート):非クリティカル作業には総余裕が存在し、その範囲なら所要変化でも完了時刻・クリティカルパスは不変。
  • 開始時刻の前倒しの限界:前作業完了・資源制約・結合ノードの早最遅に縛られる。