難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(計算問題だが問題文に不備あり)
- 正答率: 全員正解扱い
- 重要度: ★★☆☆☆(参考問題)
問題文
運搬活性示数は、対象品が置かれている状態から運び出されるまでに必要な取り扱いの手間数を表したものである。
この運搬活性示数を、金属部品の加工職場で調査したところ、下表に示す分析結果が得られた。表内の空欄A~Cの運搬活性示数を求め、この職場の平均活性示数の値として、最も近いものを下記の解答群から選べ。
分析結果
No.
工程の内容
停滞時の運搬活性示数
1
部品をパレット上の部品箱の中で保管する。
A
2
パレット上の部品箱をフォークリフトで移動する。
3
部品を部品箱から取り出して、設備前にバラ置きする。
4
加工待ち。
B
5
部品を設備にセットして加工する。
6
加工後の部品を設備から取り出して、設備前の容器に入れる。
7
容器に入れたまま、移動待ち。
1
8
容器を台車に載せる。
9
台車に載った状態で、移動待ち。
C
10
次工程へ移動する。
〔解答群〕
ア
0.75
イ
1.00
ウ
1.25
エ
1.50
オ
1.75
出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解:なし(問題に不備があり、全員正解)
解説
本問は、**「平均活性示数」の算出における定義が不明確であり、正解を一つに絞れない(または正解がない)**ため、全員正解(没問)となった。
1. 各工程の運搬活性示数の特定
まず、表中の空欄に当てはまる活性示数は以下の通りである。これ自体に異論の余地はない。
- A(工程1): パレット上の保管 $\rightarrow$ 指数 2 1
- B(工程4): バラ置き $\rightarrow$ 指数 0 2
- C(工程9): 台車上の移動待ち $\rightarrow$ 指数 33
- ※工程7(容器入り)は指数 1 4
2. 解釈が分かれたポイント
「平均活性示数」を求める際、「保管(工程1)」を計算に含めるかどうかで数値が変わる点が問題となった。
- 解釈①:全ての「停滞・保管」を含める場合
- 計算式:(2 + 0 + 1 + 3) ÷ 4 = 1.50
- この場合、選択肢 「エ」 と合致する。
- 解釈②:「保管」を除き、「停滞」のみで計算する場合
- IE(産業工学)の原則では「保管」と「停滞」は区別されるため、改善対象となる「停滞」のみを平均する考え方がある。
- 計算式:(0 + 1 + 3) ÷ 3 = 1.333…
- この場合、正解となる選択肢が存在しない。
このように、定義によって「エ」が正解とも、「正解なし」とも取れるため、公平性を期して全員正解となったと推測される。
学習のポイント
本問は没問となったが、運搬活性示数の定義(0~4) は頻出論点である。以下の基準は暗記必須である。
- 0: バラ置き(手間が最もかかる)
- 1: 容器入り(まとめる手間が省ける)
- 2: 枕・パレット(持ち上げる手間が省ける)
- 3: 車・台車(移動準備の手間が省ける)
- 4: 移動中(そのまま移動している)