難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(管理会計の用語理解が必要)
- 正答率: ★★☆☆☆(用語の混同が起きやすい)
- 重要度: ★★★★☆(意思決定会計の基本論点)
問題文
次の文章の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
100万円のコストで製造した機械装置1台に対して、G社とH社の2社から、これを購入したい旨の引き合いがあった。G社は120万円、H社は130万円の価格を提示している。どちらかに販売すると他方を断らなければならないため、AはG社に販売したときは130万円、H社に販売したときは120万円である。100万円の支出原価は、どちらを選択しても変化しないため、Bと呼ばれる。それに対して、Aはどちらを選ぶかによって変化するため、Cと呼ばれる。
〔解答群〕
ア
A:機会原価 B:固定原価 C:変動原価
イ
A:機会原価 B:埋没原価 C:関連原価
ウ
A:限界原価 B:固定原価 C:変動原価
エ
A:限界原価 B:埋没原価 C:関連原価
出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)
解答
正解:イ(A:機会原価 B:埋没原価 C:関連原価)
解説
- 機会原価(A)
- ある選択肢を選んだときに放棄される他の選択肢の利益。
- 本問では、G社に販売した場合に失うH社の提示価格130万円、H社に販売した場合に失うG社の提示価格120万円が「機会原価」となる。
- 埋没原価(B)
- すでに発生しており、将来の意思決定に影響を与えない原価。
- 本問の「100万円の製造コスト」は、どちらに販売しても変わらないため「埋没原価」となる。
- 関連原価(C)
- 意思決定において、選択肢によって変化する原価や収益。
- 本問では、販売先によって変化する「機会原価」が関連原価に該当する。
学習のポイント
・機会原価=選ばなかった選択肢の利益(失われる便益)
・埋没原価=過去に発生し、意思決定に影響しない原価
・関連原価=意思決定に影響を与える将来の差額原価や収益
・管理会計の意思決定問題では「埋没原価は無視」「機会原価は考慮」が鉄則
・用語の混同を避けるため、定義を整理して覚えることが重要