過去問解説(財務・会計)_2023年(令和5年) 第21問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(定義を理解していれば解ける)
  • 正答率: ★★★★☆(基本知識問題)
  • 重要度: ★★★☆☆(株主価値評価や成長率の基礎)

問題文

サステナブル成長率に関する記述として、最も適切なものはどれか。ただし、ROEおよび配当性向は毎期一定とする。

〔解答群〕

企業が毎期の純利益の全額を配当する場合、サステナブル成長率はリスクフリー・レートに一致する。
サステナブル成長率は、ROEに配当性向を乗じることで求められる。
サステナブル成長率は、事業環境に左右されるが、内部留保率には左右されない。
サステナブル成長率は、配当割引モデルにおける配当成長率として用いることができる。

出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:


解説

サステナブル成長率(SGR)とは、企業が財務レバレッジを一定に保ちながら、内部留保によって持続的に達成できる成長率を指す。

計算式は次の通り:

  • サステナブル成長率 = ROE × 内部留保率
  • 内部留保率 = 1 − 配当性向

選択肢の検討

  • ア:×
    全額配当(配当性向100%)なら内部留保率は0% → SGR=0%。リスクフリー・レートとは無関係。
  • イ:×
    SGRは「ROE×内部留保率」であり、「ROE×配当性向」ではない。
  • ウ:×
    内部留保率に大きく依存するため誤り。
  • エ:〇
    SGRは配当割引モデル(DDM)における配当成長率として用いることができる。

学習のポイント

  • サステナブル成長率=ROE×内部留保率
  • 配当性向が高いと内部留保率が低下し、成長率も低下する
  • 配当割引モデル(DDM)では、サステナブル成長率を配当成長率として利用できる
  • 「配当性向」と「内部留保率」の関係を正しく理解することが重要