難易度・正答率・重要度
- 難易度:★★★☆☆(カスタマージャーニーの段階設計)
- 正答率:★★★☆☆(正答率50〜70%)
- 重要度:★★★☆☆(購買プロセス設計の基本)
問題文
S社は、家庭用の充電式スティック型掃除機の新製品(「W」とする)を近々発売する予定である。そこでS社では、さまざまな顧客セグメントに対してカスタマー・ジャーニーを作成しようとしている。下図は、そのうち1つの顧客セグメント(図中の「顧客タイプX」)についてのカスタマー・ジャーニーを示している。図中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア A:W を知らない / B:スティック型掃除機をリピート購買する / C:スティック型掃除機の購入経験が一度ある / D:スティック型掃除機に関心がある
イ A:W をまだ知らない / B:W を少し知っている / C:スティック型掃除機の具体的購入計画がある / D:スティック型掃除機に関心がある
ウ A:スティック型掃除機を検討している / B:W を推奨する / C:W に関心がある / D:W を認知する
エ A:掃除機の買い替えを検討している / B:W を推奨する / C:スティック型掃除機を検討している / D:掃除機の想起集合にS社が入っている
オ A:掃除機の買い替えを検討している / B:スティック型掃除機に関心がある / C:スティック型掃除機を具体的に検討する / D:W を購入する
出典:中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)
解答
正解:オ
解説
- A:掃除機の買い替えを検討している
掃除機カテゴリーへの関心喚起の起点。ニーズ顕在化の段階。 - B:スティック型掃除機に関心がある
カテゴリー選好の形成。形態(スティック型)への絞り込み。 - C:スティック型掃除機を具体的に検討する
候補比較・仕様検討・価格調査などの具体的評価フェーズ。 - D:W を購入する
ブランド選択の決定。評価から購入への転換点。
他の選択肢は、推奨(B:Wを推奨する等)が購入前段階に不自然に挿入されていたり、認知や想起集合が段階の順序として適切でなかったりするため不適切。
学習のポイント
- 段階の自然な流れ
ニーズ顕在化 → カテゴリー選好 → 具体的評価 → 購入。 - タッチポイント設計
A:検索・家電量販店前面訴求/B:比較サイト・SNSレビュー/C:公式サイト・店頭実演・口コミ深掘り/D:EC決済・店舗購入支援。 - メッセージ設計
A:買い替え理由訴求(軽量・省エネ)/B:スティック型の利点(取り回し・充電式)/C:Wの差別性(吸引力・稼働時間・価格)/D:購入後サポート・保証。