過去問解説(企業経営理論)_2024年(令和6年) 第34問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度:★★☆☆☆(PRの基本理解)
  • 正答率:★★★★☆(正答率70%以上)
  • 重要度:★★★☆☆(プロモーション・ミックスの基礎)

問題文

PR(パブリック・リレーションズ)に関する記述として、最も適切なものはどれか。


PR の定義には、広報誌、ロビー活動、サンプル配布、プレスキット、セミナー、OOH が含まれる。
ダイレクト・レスポンスとは、マスメディアを用いて特定のターゲットを対象としたメッセージを送り、直接反応を得るプロモーションであり、特定顧客との関係を構築するためのツールとして用いられてきた。
プロモーションの具体的な手法については、伝統的な分類では、広告、販売促進、ダイレクト・レスポンスおよびパブリシティをプロモーション・ミックスとしてきた。
ペイド・パブリシティは、企業が取材費や記事制作経費などを負担することによってメディアに記事やニュースを掲載してもらう方法であり、実質的には広告と捉えることができる。

出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)


解答

正解:エ


解説

ア:×
 PRの定義は「組織とそのステークホルダーとの良好な関係構築」であり、サンプル配布やOOH(屋外広告)は販売促進や広告に分類される。

イ:×
 ダイレクト・レスポンスは、DMや電話、Webフォームなどを通じて直接反応を得る手法であり、マスメディアを前提とするものではない。

ウ:×
 伝統的なプロモーション・ミックスは「広告・販売促進・PR(パブリシティ)・人的販売」の4つであり、ダイレクト・レスポンスを独立させるのは誤り。

エ:〇
 ペイド・パブリシティは、記事広告やタイアップ記事のように企業が費用を負担して記事を掲載してもらう手法であり、実質的には広告とみなされる。


学習のポイント

PRの定義
組織と利害関係者との相互理解・信頼関係を築く活動

プロモーション・ミックス
広告、販売促進、PR(パブリシティ)、人的販売の4つが基本

ペイド・パブリシティの位置づけ
費用を伴う記事広告は広告に近い性質を持ち、オーガニックなパブリシティとは区別される