過去問解説(経済学・経済政策)_2024年(R6年) 第4問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(GDPの範囲の理解)
  • 正答率: ★★★★☆(基本知識)
  • 重要度: ★★★☆☆(国民経済計算の基礎)

問題文

国民経済計算の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。

GDPは、中間生産物の生産額の合計である。
GDPは、分配面から、要素所得、移転支払による所得、キャピタルゲインに区分される。
高等学校の授業料を無償化すると、無償化された授業料の分だけGDPが減少する。
子どもが家庭内で家事を担ったとしても、GDPには計上されない。

出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 正解: エ

解説

  • ア:×
    GDPは「付加価値(最終生産物)」の合計。中間生産物の額を合計すると二重計算になるため、GDPの定義に反する。
  • イ:×
    分配面のGDPは、雇用者報酬・営業余剰・混合所得・生産・輸入品に課される税−補助金などで構成される。移転支払やキャピタルゲインはGDPの分配勘定には含まれない。
  • ウ:×
    授業料の無償化は政府の支出構成の変化であり、教育サービスの生産額(付加価値)が同じならGDPは機械的には減少しない。価格負担の主体が家計から政府へ移るだけで、産出が変わらなければGDPは不変。
  • エ:〇
    家庭内の家事労働など市場で取引されない無償の家事サービスは、国民経済計算の範囲外でありGDPには計上されない。

学習のポイント

  • GDPの定義: 市場で取引される最終生産物の付加価値の合計。二重計算回避のため中間生産物は除外。
  • 三面等価: 生産・支出・分配の各面は理論上同額になる。分配面の主要項目を把握する。
  • 範囲の外: 無償の家事労働やボランティアなど市場取引を伴わない活動はGDPに含まれない。