難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(貨幣需要の3動機理解)
- 正答率: ★★★★☆(基本知識)
- 重要度: ★★★☆☆(マクロ経済の基礎)
問題文
貨幣需要に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a
貨幣は流動性が高いので、利子率の上昇によって取引動機による貨幣需要は増加する。
b
現金は物価上昇によって価値が増加するので、利子率の上昇によって資産選択の動機による貨幣需要は減少する。
c
現金は安全性の高い金融資産であり、利子率の上昇によって資産選択の動機による貨幣需要は減少する。
d
将来の不確実性が高いと見込まれるとき、利子率の上昇は予備的な動機による貨幣需要を増加させる。
〔解答群〕
ア
a:正 b:誤 c:誤 d:正
イ
a:誤 b:正 c:正 d:誤
ウ
a:誤 b:正 c:誤 d:誤
エ
a:誤 b:誤 c:正 d:誤
オ
a:誤 b:誤 c:誤 d:正
出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 正解: エ(a:誤/b:誤/c:正/d:誤)
解説
- a:誤
取引動機による貨幣需要は所得水準に依存し、利子率の影響は受けない。利子率上昇で増加するという記述は誤り。 - b:誤
現金は物価上昇で価値が減少する。利子率上昇による資産選択動機の貨幣需要減少は正しいが、前半の「価値が増加する」が誤り。 - c:正
現金は安全性の高い資産だが、利子率が上昇すると債券などの利子を生む資産が有利になるため、資産選択動機による貨幣需要は減少する。 - d:誤
予備的動機による貨幣需要は将来の不確実性に依存するが、利子率の上昇によって増加するわけではない。利子率上昇はむしろ貨幣需要を減少させる方向に働く。
学習のポイント
- 貨幣需要の3動機:
・取引動機:所得水準に比例。利子率の影響なし。
・資産選択動機(投機的動機):利子率が低いと貨幣需要増加、高いと減少。
・予備的動機:不確実性に備えるための需要。利子率よりも将来予測に依存。 - まとめ: 利子率の上昇は資産選択動機による貨幣需要を減少させるが、取引・予備的動機には直接的な増加効果はない。