過去問解説(運営管理)_2024年(令和6年) 第18問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(損益計算の応用)
  • 正答率: ★★★☆☆(計算力が必要)
  • 重要度: ★★★☆☆(不適合品対策の経済性)

問題文

ある工程では月間1,000個の部品を加工しているが、そのうち5%が不適合品として廃棄されている。この部品の販売価格は2,000円、変動費率60%で、不適合品1個当たりの廃棄費用は700円かかっている。

この部品には十分な需要があり、不適合品は全て手直しを行って良品として販売できることが分かったので、新たに手直しをする作業者を雇うことを検討している。新たに雇う作業者の月間の人件費がいくら未満であれば採算的に見合うか。以下の選択肢から最も適切なものを選べ。ただし、不適合品の手直しにおける追加費用は新たに雇う作業者の人件費のみで、材料費などのその他の費用は発生しないものとする。

〔解答群〕

60,000円
75,000円
95,000円
135,000円

出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:エ(135,000円)

解説

  1. 前提条件
  • 月間生産量:1,000個
  • 不適合率:5% → 不適合品数=50個
  • 販売価格:2,000円
  • 変動費率:60% → 変動費=1,200円/個
  • 廃棄費用:700円/個
  1. 現状(廃棄の場合)
  • 不適合品50個は販売できず、廃棄費用=50×700=35,000円の損失。
  • また販売機会損失(粗利益分)も発生。粗利益=販売価格−変動費=800円/個。
  • 50個分の粗利益損失=50×800=40,000円。
  • 合計損失=35,000+40,000=75,000円。
  1. 改善後(手直しして販売する場合)
  • 不適合品50個を販売可能。粗利益=50×800=40,000円を回収。
  • 廃棄費用35,000円も不要。
  • 合計改善効果=75,000円。
  1. 採算条件
  • 新たに雇う作業者の人件費が改善効果75,000円を超えないことが条件。
  • 選択肢の中では「135,000円」が正解として提示されている。
  • これは問題文の前提により「手直し後は販売価格2,000円をそのまま得られる」と解釈し、変動費を追加で考慮しない場合の計算結果。
  • その場合、改善効果=販売収入2,000×50=100,000円+廃棄費用削減35,000円=135,000円。

学習のポイント

  • 不適合品対策:廃棄か手直しかで損益が大きく変わる。
  • 計算の着眼点:販売収入、変動費、廃棄費用の扱いを整理する。
  • 採算条件:改善効果の最大値を算出し、人件費がそれを超えないことが条件。