過去問解説(運営管理)_2024年(令和6年) 第19問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(統計的検定の基礎)
  • 正答率: ★★★☆☆(仮説設定がポイント)
  • 重要度: ★★★☆☆(品質管理・統計的手法)

問題文

ある設備の加工速度を向上させるために設備改良を行った。改良後、100個加工を行って1個当たりの平均速度を求めると9.75、標準偏差1.0であった。改良前の平均速度は10、標準偏差1.0であったとき、加工速度が向上したかどうかを統計的に検定する際の記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

帰無仮説:μ=9.75、対立仮説:μ≠9.75として、t検定を用いる。
帰無仮説:μ=9.75、対立仮説:μ≠9.75として、z検定を用いる。
帰無仮説:μ=10、対立仮説:μ<10として、χ²検定を用いる。
帰無仮説:μ=10、対立仮説:μ<10として、z検定を用いる。

出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:エ

解説

ア:×
平均値9.75を帰無仮説に置くのは誤り。帰無仮説は「改良前の平均値=10」であるべき。

イ:×
同様に平均値9.75を帰無仮説にするのは不適切。比較対象は改良前の平均値10。

ウ:×
χ²検定は分散や適合度の検定に用いる。平均値の差の検定には不適切。

エ:〇
帰無仮説:μ=10(改良前の平均速度)、対立仮説:μ<10(改良後に速度が向上=平均値が小さくなる)。
標準偏差が既知(σ=1.0)でサンプル数n=100と十分大きいため、z検定を用いるのが適切。


学習のポイント

  • 仮説設定:帰無仮説は「改良前と差がない」、対立仮説は「改良後に向上した」。
  • 検定手法の選択:母分散既知かつサンプル数大ならz検定、小ならt検定。
  • χ²検定の用途:分散の検定や適合度検定であり、平均値比較には使わない。