過去問解説(財務・会計)_2024年(令和6年) 第3問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(金融商品会計の基礎)
  • 正答率: ★★★☆☆(用語の正確な理解が必要)
  • 重要度: ★★★☆☆(有価証券の区分表示は頻出)

問題文

「金融商品に関する会計基準」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

子会社株式については、連結財務諸表作成時に消去されるため、時価が著しく下落した場合であっても、個別財務諸表において評価損の計上を検討する必要はない。
その他有価証券に該当する株式は、貸借対照表上、投資その他の資産に属する資産として表示する。
保有する有価証券のうち、時価をもって貸借対照表価額とするのは、売買目的有価証券と関連会社株式である。
満期保有目的の債券に適用する償却原価法とは、債券を債券金額より低い価額または高い価額で取得した場合において、取得原価と債券金額との差額が金利の調整と認められる場合に、当該差額に相当する金額を償還期に至るまで毎期一定の方法で債券金額に加減する方法をいう。

出典:中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:


解説

ア:×
子会社株式は、連結財務諸表作成時に消去されるが、個別財務諸表では「投資有価証券」として計上される。
時価が著しく下落し、回復の見込みがない場合には、個別財務諸表においても減損処理(評価損の計上)が必要となる。

イ:〇
その他有価証券に該当する株式は、貸借対照表上「投資その他の資産」に区分される。
→ 正しい記述。

ウ:×
時価評価の対象は「売買目的有価証券」と「その他有価証券」である。
関連会社株式は持分法適用会社株式として扱われ、時価評価の対象ではない。

エ:×
満期保有目的債券の償却原価法は「定額法」または「利息法」により行う。
問題文の「毎期一定の方法で加減する」という説明は「定額法」のみを指しており、正確性を欠く。


学習のポイント

  • 有価証券の区分:
     売買目的有価証券、満期保有目的債券、子会社株式・関連会社株式、その他有価証券の4区分。
  • 評価方法:
    – 売買目的有価証券 → 時価評価(評価差額は損益計算書へ)
    – 満期保有目的債券 → 償却原価法(定額法または利息法)
    – 子会社株式・関連会社株式 → 原則として取得原価(持分法適用あり)
    – その他有価証券 → 時価評価(評価差額は純資産直入)
  • 表示区分:
     その他有価証券は「投資その他の資産」に表示される。