難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(CAPMとCMLの基本)
- 正答率: ★★★★☆(用語対応が分かれば容易)
- 重要度: ★★★☆☆(リスクプレミアムの定義理解)
問題文
以下の図は、縦軸に投資の期待収益率、横軸に当該投資収益率の標準偏差をとった平面上に、効率的フロンティア、資本市場線、ある投資家の無差別曲線を描いたものである。そして、点Aは縦軸と横軸の交点、点Bは縦軸と資本市場線の交点、点Cはこの投資家の無差別曲線と資本市場線の接点、点Dは効率的フロンティアと資本市場線の接点である。
この投資家の保有するポートフォリオのリスクプレミアムに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ア
点Aと点Dの期待収益率の差の絶対値は、リスクプレミアムの大きさを示している。
イ
点Bと点Cの期待収益率の差の絶対値は、リスクプレミアムの大きさを示している。
ウ
点Bと点Dの期待収益率の差の絶対値は、リスクプレミアムの大きさを示している。
エ
点Cと点Dの期待収益率の差の絶対値は、リスクプレミアムの大きさを示している。
出典:中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)
解答
正解:イ
解説
ア:×
点Aは原点(期待収益率0・標準偏差0)。リスクフリー資産でもなく、市場ポートフォリオとも無関係。
AとDの差は「市場ポートフォリオの超過収益」でも「投資家保有ポートフォリオのリスクプレミアム」でもない。
イ:〇
点Bは資本市場線(CML)の縦軸切片=リスクフリー利子率。
点Cは投資家の最適ポートフォリオ(CML上の選好接点)。
よって、Cの期待収益率 − B(リスクフリー)=投資家保有ポートフォリオのリスクプレミアム。
ウ:×
点Dは効率的フロンティアとCMLの接点=市場ポートフォリオ。
BとDの差は「市場ポートフォリオのリスクプレミアム」であり、投資家保有(点C)のプレミアムとは限らない。
エ:×
CとDの差は投資家の最適ポートフォリオと市場ポートフォリオの期待収益の差であり、リスクフリーとの差ではないため、リスクプレミアムの定義に当たらない。
学習のポイント
- リスクプレミアム
ポートフォリオの期待収益率 − リスクフリー利子率。 - 資本市場線(CML)
B(リスクフリー)から市場ポートフォリオDへ至る線。Cは投資家の最適点。 - 市場ポートフォリオと個人最適
Dは市場、Cは投資家の選好に応じたレバレッジ/デレバレッジで得られる最適点。