難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(二段階CFの現在価値)
- 正答率: ★★★☆☆(成長永続年金の取り扱い)
- 重要度: ★★★☆☆(企業価値評価の基本)
問題文
D社の第11期期首において、第11期から第13期までのフリー・キャッシュフローは毎期末200百万円の定額であり、それ以降のフリー・キャッシュフローの成長率は毎期4%で一定と予測されている。
このとき、第14期以降のフリー・キャッシュフローの第11期期首における現在価値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、計算の結果が割り切れない場合には、小数第1位を四捨五入すること。なお、資本コストは8%であり、その複利現価係数と年金現価係数は以下のとおりである。
| 年 | 複利現価係数 | 年金現価係数 |
|---|---|---|
| 2年 | 0.857 | 1.783 |
| 3年 | 0.794 | 2.577 |
| 4年 | 0.735 | 3.312 |
〔解答群〕
ア
3,675百万円
イ
3,822百万円
ウ
3,970百万円
エ
4,129百万円
出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)
解答
正解:エ(4,129百万円)
解説
- 前提条件
- 第11〜13期:毎期末 200 百万円
- 第14期以降:成長率 g=4% の成長永続キャッシュフロー
- 資本コスト r=8%
- 第14期のキャッシュフロー
- CF14 = 200 × (1+0.04) = 208
- 成長永続年金の現在価値(第13期末時点)
- PV13 = CF14 ÷ (r − g)
- PV13 = 208 ÷ (0.08 − 0.04) = 208 ÷ 0.04 = 5,200
- 第11期期首への割引
- 複利現価係数(3年)=0.794
- PV11 = PV13 × 0.794
- PV11 = 5,200 × 0.794 = 4,128.8 ≒ 4,129
学習のポイント
- 成長永続年金の公式
PV = 最初のキャッシュフロー ÷ (資本コスト − 成長率) - 二段階評価の流れ
① 成長永続部分を「成長開始直前の期末」で評価
② その価値を期首まで割り引く - 注意点
サンクコストは無視し、将来キャッシュフローのみを考慮する。