中小企業診断士の受験において、最難関の一つと言われる「財務・会計」。 理系出身でエンジニアとして働いている私にとって、数字への抵抗感はありません。しかし、この科目は決して「理系だから得点源にできる」といった甘いものではありませんでした。
現在、私が診断士を目指していることを知っているのは妻だけです。周囲に公言せず、独学で静かに合格を狙ってきましたが、結果は2年連続の不合格。
なぜ、13ヶ月も前から準備を始めたのに届かなかったのか。 なぜ、2年目は同じ轍を踏んでしまったのか。 2026年の「背水の陣」を前に、その敗因をエンジニアの視点で客観的に分析します。
1. 1年目の敗因:計画段階での「工数見積もり」ミス
1回目の受験(2024年8月)に向けて、私が勉強を始めたのは2023年7月でした。試験まで13ヶ月。「財務・会計は一筋縄ではいかない」と警戒していたからこその早期着手でした。
「13ヶ月」というバッファを食いつぶした他科目のボリューム
当初は財務に厚めに時間を配分する計画でした。しかし、いざ全科目の学習を並行させると、暗記科目のボリュームが想像を絶するものでした。
特に「経営法務」や「中小企業経営・政策」は、理解よりも暗記の比重が重く、試験が近づくにつれてそれらの「火消し」に時間を奪われていきました。
直前期に「手を動かす時間」を喪失
本来、財務・会計は直前期にこそ演習を積み、計算の精度とスピードを上げるべき科目です。しかし、他科目の追い込みにリソースを割かざるを得ず、一番大切な時期に財務の演習量が不足してしまいました。
早期に始めたという安心感が、結果として直前期の優先順位判断を狂わせたと言えます。
2. 2年目の敗因:知識の減衰と「マネジメント」の欠如
1年目に3科目の科目合格を果たしたことで、2年目(2025年)の目標は財務・情報・法務・中小の4科目に絞られました。「科目数が減った分、時間的な余裕はあるはずだ」という思い込みが、2つ目の大きなバグでした。
5月に勉強再開という遅すぎるリスタート
「去年13ヶ月もやったのだから、3ヶ月あれば十分リカバリーできる」 そう判断し、勉強を再開したのは2025年5月でした。
しかし、1年のブランクで知識は想像以上に揮発していました。一度理解したはずの論点も、解き方を思い出すのに時間がかかり、ゼロからの積み上げに近い状態になっていたのです。
学習時間の捻出に対する甘さ
さらに、生活の中に勉強時間を組み込む「マネジメント」を徹底できていませんでした。 仕事の状況に左右され、勉強時間を「余った時間」で確保しようとした結果、1年目以上に演習不足の状態で本番を迎えてしまいました。
3. 財務・会計の本質から逃げた「パターン暗記」の限界
焦りが生じた私が陥ったのは、最悪の学習法である「解法パターンの丸暗記」でした。
「なぜこの計算が必要なのか」という本質的な理解を後回しにし、「このキーワードが出たらこの公式を使う」といった機械的な対応に終始してしまったのです。
エンジニアとして、ロジックを理解することの重要性はわかっているはずなのに、試験のプレッシャーと時間不足から、思考を放棄してしまいました。結果、本番で少し捻られた問題が出た瞬間に、対応能力を失いました。
4. 2026年に向けた「再設計(リ・デザイン)」
2024年に合格した科目の有効期限が切れる2026年。私にとってこれが最後のチャンスです。
- 「なぜ?」を言語化する: 公式を覚えるのではなく、その背景にある会計の論理を自分の言葉で説明できるまで落とし込みます。
- ブログでのアウトプット: 理解した内容をブログに構造化してまとめることで、知識の定着を図ります。
- 進捗の絶対遵守: 仕事を言い訳にせず、一日一問でも必ず財務の計算に触れる習慣を維持します。
まとめ
私の2年間の失敗は、診断士試験のボリュームを正しく見積もれず、直前期のリソース管理に失敗したことに集約されます。
早期に着手した1年目、そして油断があった2年目。 この2つの教訓を胸に、2026年は「理系エンジニア」としての論理的思考をフルに活用し、本質的な理解で合格を掴み取りたいと思います。
同じように仕事との両立で苦戦している独学受験生の皆さん、一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。


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